子どもの可能性を広げたい!英才教育とは?
「子どもの才能を伸ばして将来の可能性を広げたい!」と願う方のなかには、英才教育に関心が高い人もいるでしょう。
オリンピックに出場したアスリートや世界で活躍するアーティストが、小さい頃から英才教育を受けていたという話もよく耳にします。一方で、「そもそも英才教育って何?」「どんな方法があるの?」「いつから始めればいい?」という疑問を持っている方も多いでしょう。
このページでは、英才教育の概要・メリットやデメリット・英才教育の具体例・才能を伸ばすコツについてご紹介します。
もくじ
そもそも英才教育ってどういうこと?
英才教育について深く知るために、まず以下の3つの基本情報を整理していきます。
・英才教育とは
・早期教育との違いとは
・いつから始めるといいのか
1つずつ、見ていきましょう。
英才教育とは
英才教育とは、子どもの特に優れた才能を早期に発見し、その才能を最大限に発揮することを目指す特別な教育のことです。
最近は言葉の解釈が拡大し、芸術やスポーツなどの教育で用いられる「才能教育」もほぼ同義として使われています。
また、モンテッソーリ教育やシュタイナー教育などの「幼児教育」も、英才教育の1つとして捉えられることもあります。
早期教育との違いは
早期教育とは、一般的な教育開始時期よりも早くから運動・音楽・英語などの高度な教育を受けさせることです。
例えば「未就園児にひらがなを学ばせる」「幼稚園児に小学校で習うかけ算を学ばせる」ことは、早期教育と言えるでしょう。
英才教育は「子どもが持つ優れた才能を発見し、より伸ばすための教育」ですが、最近では英才教育と早期教育は、ほぼ同じ意味として扱われることもあります。
いつから始めるといいのか
「英才教育を始めるなら早く始めたい」と考える方もいますが、早ければ良いというものではありません。
なぜなら保護者の意向で始めた英才教育は、子どもの興味・関心を奪ってしまうこともあるからです。
つまり英才教育を始めるときは、子どもが興味を持って本心から「やりたい」と思っているかをしっかり見極める必要があります。
早いうちから無理に始めるより、取り組む物事に興味を持てるような環境を整えながら、子どもの自然な成長を待ちましょう。
子どもにとってベストなタイミングを探ることが肝心です。
英才教育のメリット・デメリット
次に、子どもに英才教育を受けさせるメリット・デメリットをご紹介します。
メリット
英才教育を受けさせるメリットは、以下の3つが挙げられます。
・興味を持ったことを伸ばせる
・学びが習慣化できる
・遊びの延長で取り入れられる
子どもの興味に着目し、好奇心を高める英才教育を受けさせることで、自ら学びを深めていくことを習慣化できます。
子どもの脳は吸収力が高いので、英才教育によって脳を刺激することで記憶力も鍛えられ、どんどん上達していくでしょう。
さらに、学んだことを自ら次の学びに活かしていくため、遊び感覚で自然と能力やスキルを高めることができます。
デメリット
英才教育を受けさせるデメリットは、以下の3つが挙げられます。
・大人が一方的に取り組ませていると、主体性が育たない
・自由な時間が奪われる
・環境が合わないとストレスになる
子どもが「楽しい」「もっとやってみたい」と感じることができないまま続けていると、主体性が育ちません。さまざまな物事への好奇心が高まるはずの幼児期の貴重な時間が奪われてしまいます。
また、本来は「子どもの可能性を広げたい」という願いから始めた英才教育も、「これだけやったのだから成果を出してもらわないと」と、いつの間にか大人から子どもにプレッシャーをかけてしまうことも珍しくありません。
そうすると、子どもは楽しむどころか義務感でしか取り組めなくなり、楽しいと感じていた取り組みも徐々にストレスになってしまうでしょう。
このような、英才教育を受けることでのデメリットを生じさせないためには、常に子どもの気持ちに寄り添い、子どもが主体であることを忘れないことが大切です。
英才教育におすすめの習い事
英才教育に適したおすすめの習い事は、以下のようなジャンルに分類できます。
・運動系
・音楽系
・語学系
・勉強系
それぞれの具体例を見ていきましょう。
運動系:体操など
運動系の英才教育には、以下のような習い事があります。
・体操
・水泳
・バレエ
・サッカー
・野球
・ゴルフ
・卓球
早い時期から運動系の習い事をすると、競技のレベルを高められるだけでなく、基礎体力が向上し、身体が丈夫になることが期待できます。
さらにゴールデンエイジと呼ばれる12歳頃までの期間は、神経が急速に発達するため運動能力が伸びやすい時期だといわれます。
また、勝敗や順位を競うことで競争心が芽生えます。仲間と練習を重ねることで協調性も養われることでしょう。
幼児期に運動系の英才教育を受けることは、身体的な成長だけでなく精神面も鍛えられ、心身の大きな成長が期待できます。
音楽系:ピアノ・ヴァイオリンなど
音楽系の英才教育には、以下のような習い事があります。
・ピアノ
・ヴァイオリン
・ドラム
・リトミック
音楽を聴いたり演奏したりすることで、音感・リズム感などが養われます。
複雑なメロディやリズムで構成されている音楽を聞き取る力を身につけることは、言語能力の向上にもつながります。
さらに、メロディーを覚えて繰り返し練習することで、集中力・忍耐力も向上するでしょう。グループレッスンの場合は、協調性も身につきます。
語学系:英会話など
語学系の英才教育の代表例は、英会話です。
大人より記憶力・聞き取る力が優れている幼児期に語学を学べば、よりスムーズに身につけられます。
また、日本語以外の言語を学ぶことは、コミュニケーション手段や文化の違いを知ることにもつながります。
語学系の英才教育は、グローバル化が進む社会で生きるための基礎力をつけられると言えるでしょう。
勉強系:学習塾など
勉強系の英才教育には、以下のような習い事があります。
・学習塾
・プログラミング
小学校受験を見据えた学習塾だけでなく、読み・書き・計算などの基礎学力を身につけることで、自ら学ぶ力や思考力を育むことを目的とした塾もあります。
また近年は、小学校で必修化されたプログラミングを学び、論理的思考能力・数学力を養い、IT化に対応できる力を養う塾もあります。
英才教育で子どもの才能を伸ばす4つのコツ
さまざまな英才教育をご紹介しましたが、子どもの日常にうまく取り入れ、才能をより伸ばすためには、以下のようなコツがあります。
・子どものペースで進める
・学ぶ楽しさを伝える
・期待を大きくしすぎない
・体験を積極的に取り入れる
1つずつ、見ていきましょう。
子どものペースで進める
才能を伸ばすコツの1つ目は、子どものペースで進めることです。
子どもの才能を伸ばすためには、自分で主体的に考えて答えを導き出す過程が何より大事です。特に「なかなか上手くいかない」「課題にぶつかった」そんなときこそ、考える力をつけるチャンスです。
自分の力で乗り越える喜びは大きいため、次のさらなる課題克服の向上心が高まるきっかけにもなります。
子どものペースはそれぞれ違います。そのため、大人から見て多少もどかしく感じても、子どもの力を信じて、焦らずに見守ることが大切です。
学ぶ楽しさを伝える
才能を伸ばすコツの2つ目は、学ぶ楽しさを伝えることです。
学ぶ楽しさを知ることこそ、子どもがさらに好奇心を高め、学びを深めることにつながります。
「強制的にやらされている」「やらなければならない」と感じていると、子どもは学ぶことをなかなか楽しむことはできません。
大人は「同じ年齢層の平均よりできること」を特技として伸ばしたいと考えがちですが、「子どもが好きで楽しんでいる」ことの方が重要です。
子どもが楽しみながら取り組めることを探し、それを伸ばせる環境作りを意識しましょう。
期待を大きくしすぎない
才能を伸ばすコツの3つ目は、期待を大きくしすぎないことです。
費用や時間をかけて英才教育を行うと、大人は成果を期待してしまいがちです。大人の期待は、子どもにとっては大きなプレッシャーに感じてしまうこともあります。
他の子どもや平均と無意識に比較してしまうこともありますが、比べるべきは「過去の我が子」です。
期待すること自体は悪くありませんが、焦ることなく、穏やかな気持ちで子どもの小さな成長に目を向けましょう。
体験を積極的に取り入れる
才能を伸ばすコツの4つ目は、体験を積極的に取り入れることです。
五感を刺激するような体験は、子どもの脳を活性化し、自主性や創造性を育みます。
自然と触れ合う外遊びは、五感を刺激するにはピッタリの体験です。
風や虫の鳴き声に耳を傾け、水や植物に触れ、季節の変化を感じることで、自然と感覚機能・身体機能が鍛えられます。
五感を刺激するような体験は、危険回避能力や問題解決能力など、さまざまな能力を養うことができます。
体験したことで得た知識や能力が、英才教育を受ける上での基礎につながるのです。
まとめ
このページでは、英才教育の概要・メリットやデメリット・英才教育の具体例・才能を伸ばすコツについてご紹介しました。
英才教育は「子どもの優れた才能をいち早く見いだし、最大限に伸ばす」ことが目的です。
「子どもの可能性を広げたい」と願う保護者は、ついつい「早くから始めなければ」と焦ってしまうかもしれません。
しかし、才能を伸ばすためには、子どもの成長段階に合わせて、主体的に楽しく取り組むことができる環境を整えることが何よりも重要です。
お子さまをよく観察して適正を見極め、ご家庭の状況に合った方法で英才教育を取り入れてみてはいかがでしょうか。