おもちゃを与えすぎるとどんな影響がある?5つの対策方法も紹介
子どもがおもちゃで遊ぶことは、ただ遊んでいるだけではなく遊びを通じてさまざまなことを学び、成長するための大事な仕事です。
しかし、おもちゃを与えすぎた場合、子どもにとって悪影響になってしまうこともあります。
このページではおもちゃを与えすぎると子どもにどんな影響があるのかについてや、子どもにおもちゃを与えすぎないようにするための対策方法を具体的に紹介しています。
「おもちゃを与えすぎているかも?」と心配な親御さんはぜひお読みになってみてください。
もくじ
おもちゃの与えすぎによる5つの影響
おもちゃの与えすぎによってどんな影響があるのか5つの項目にわけて詳しく紹介します。
ものを大切にする心が育たない
おもちゃを買うタイミングやルールを決めずに次々と買い与えてしまうと、「いつでもなんでも買ってもらえる」とわがままになったり、おもちゃを雑に扱ったり乱暴な使い方をして「ものを大切にする」という心が育ちにくくなるかもしれません。
また、おもちゃを大切に扱わず壊れてしまっても「また買ってもらえばいい」という考え方になる可能性があります。
子どもはまだ力の加減が上手にできなかったり、お気に入りすぎて何度も遊んでいる間にうっかり壊してしまったりすることもあるため、壊すことが必ずしも悪いというわけではありません。
おもちゃが多すぎると適切に管理できなくなるので壊れたり痛みやすくなったりするのも事実です。
そんなとき、子どもがどのように捉えるかが大切なポイントです。
壊れたからといって、すぐに新しいおもちゃを買い与えるのではなく、直して使うのか、直せないのであればどのようにして遊べば長く遊ぶことができるのかなどを一緒に考えてみてはいかがでしょうか。
ものを大切にする心を育むことに繋がります。
買ってもらうのが当たり前になる
子どもがねだるたびにおもちゃを買い与えてしまうと、買ってもらうことが当たり前になってしまいます。
我慢する心や買ってもらったことに対する感謝の気持ちが育ちにくくなる可能性があるでしょう。
子どもは基本的に飽き性で新しいものを常に好むため、最初は気に入って頻繁に遊んでいたおもちゃも、新しい物を見つけるとすぐに目移りし、遊ばなくなってしまいます。
子どもは一度でも自分の要求が通るとそれが当たり前だと理解してしまいます。
子どもが持っているおもちゃに飽きたタイミングで新しいおもちゃをねだられた際、子どもの要求に応えてはいけません。
また、買ってもらうことが当たり前になるとお金の大切さを理解できなくなる可能性が高まります。
大人が一生懸命働いたその対価としてお金をもらい、その大事なお金を使っておもちゃを買っているということを子どもに伝え、お金の価値や使い方も教えてあげましょう。
集中力が養われない
アメリカ合衆国のトレド大学の研究論文によると、少ない数のおもちゃで遊ぶ子どもの方がたくさんのおもちゃで遊ぶ子どもに比べ、ひとつのおもちゃを使って長い時間遊ぶことができたという結果が記されています。
子どもは、たくさんのおもちゃに囲まれていると次々と目移りしてしまい集中して遊ぶことができません。
しかし、数少ないおもちゃで遊べば、ひとつのおもちゃで何通りもの遊び方を試してみたり、自ら遊び方を創り出したりすることで、子どもの探究心をくすぐることにもつながります。
多すぎる量のおもちゃは、子どもの遊びの質を低下させることに繋がります。
また、集中して遊べない子どもは少しでもその遊び方が難しいと感じた際、忍耐強く取り組むことができずに癇癪をおこしたり、他の子どもの遊びの邪魔をしたりします。
つまり、人間関係にも悪影響を及ぼすことにつながりかねません。
コミュニケーション力が育ちづらい
たくさんのおもちゃを与えて子どもが一人で黙々と遊ぶことに慣れてしまうと、コミュニケーションを取りながら遊ぶことが苦手になってしまう可能性があります。
親としては黙って一人でおもちゃで遊んでいてくれると助かるケースもありますが、対人関係を学ぶことも幼少期によっては重要なことです。
一人遊びによって遊び方の探究心や集中力を育んだり、知育の効果を高めたりすることも大事ですが、将来人間関係を築くための練習として、親をはじめとしたさまざまな関係性の人たちとコミュニケーションを取ることも幼少期に大切なトレーニングになります。
多すぎて片付けられない
おもちゃがたくさんあり過ぎてしまうと、そもそも片付ける場所が足りなかったり、子どもが片付ける場所がわからなかったりして、常におもちゃが出しっぱなしで散らかった部屋になってしまいます。
大人が管理できない量であれば、なおさら子どもが把握するのは難しいものです。
子どもが簡単に片付けできるしくみを親が作ってあげることも大事ですが、何より物が多すぎるとそのしくみさえもうまく作れなくなってしまいます。
おもちゃを与えすぎないようにする5つの対策方法
では、おもちゃを与えすぎないようにするにはどのような対策をすれば良いのでしょうか?
5つの方法を以下で詳しく紹介します。
おもちゃ屋さんやおもちゃコーナーに足を踏み入れない
おもちゃ屋さんに行くことがなくても、近頃は100円ショップやスーパーのちょっとしたコーナーでおもちゃの取り扱いをしていることが多々あります。
たとえ子どもがそのコーナーがあることを知っていたとしても、そのコーナーに足を踏み入れないことが購入へのきっかけを作らずに済む場合が多いように感じられます。
おもちゃを購入するための下見以外は、なるべくそれらのコーナーに立ち入らないように心がけてみてはいかがですか。
おもちゃのダラダラ買いを防ぐことにつながり、おもちゃを与えすぎないようにできます。
購入するタイミングや時期を決めておく
誕生日やクリスマス、お年玉をもらったときや祖父母の家に帰省したタイミングなど、おもちゃを購入する時期や買う際のルールをあらかじめ決めておきましょう。
おもちゃが増えるタイミングもコントロールできるようになります。
子どもが理解できる年齢であれば、おもちゃを購入するタイミングを約束しておくと、普段おもちゃをねだられたときに「お約束を守ろうね」などの声かけでおもちゃを与えすぎることがなくなります。
おもちゃによる知育効果を理解し厳選して選ぶ
おもちゃの与えすぎを防ぐために、子どもの発達に沿った知育効果を理解した上で、厳選して選ぶのもひとつの方法です。
知育玩具はその効果を発揮しやすい適正年齢(月齢)がメーカーによってそれぞれ決められています。
知育効果の重複するおもちゃをいくつも与えるのではなく、そのおもちゃによって得られる知育効果がなにかを理解した上で、少数精鋭のおもちゃを揃えるようにするとおもちゃの与えすぎを防ぐことにつながります。
親も一緒におもちゃで遊ぶ
子どもにおもちゃを与えてもあまり興味を示さない場合は、親がそのおもちゃで楽しそうに遊んでいるところを見せると良いでしょう。
人が楽しそうに遊んでいる姿を見ることでそのおもちゃに関心をもち、集中して遊ぶきっかけになるかもしれません。
一人で遊ばせておくのではなく、親も一緒になっておもちゃで遊ぶようにすることでコミュニケーション力や想像力が育まれます。
プレゼントはリクエストして買ってもらう
親が気をつけていたとしても、親戚や友人からプレゼントとしておもちゃを買ってもらうことがあると思います。
リクエストが可能であれば、購入を検討していたおもちゃを伝えて買ってもらいましょう。
予算などもあると思うので、リクエストが叶わない場合は洋服や文房具などおもちゃ以外の必需品で対応してもらうことで、おもちゃの重複や増やしすぎを防ぐことにつながります。
おもちゃの与えすぎで悪影響が出ないようにするために
どのような工夫をすればおもちゃの与えすぎによる悪影響を防ぐことができるでしょうか?以下で詳しく紹介します。
一度にたくさん与えすぎない
プレゼントなどでおもちゃが増えてしまった場合でも、一度に全てを与えるのではなく、小出しにして順番に遊ばせるようにしましょう。
今日は「コレ」と決めることで、多くのおもちゃから選ぶ手間を省け、ひとつのおもちゃに集中して遊ぶことで子どもの集中力が育まれます。
また、数少ないおもちゃで長時間遊ぶことで、遊ぶ方法を転換するための想像性や創造力を養うことにもつながります。
手作りのおもちゃを作ってみる
保育園や幼稚園に子どもが通っている場合、よく手作りのおもちゃを持ち帰ってくると思うのですが、自宅で資源として出るものを使うと無限に手作りのおもちゃを作ることができます。
どんなものを作るのか想像力を働かせることで想像性や創造力を養うことに繋がり、はさみ・テープ・のりなどを使うことが指先のトレーニングにつながり脳への刺激にもなります。
もちろん購入したおもちゃより耐久性はなく壊れやすいのですが、自分で作ったものなので愛着を持ち大切に遊ぶため、ものを大切に扱うという心を育むことにつながります。
また、どのようなコンセプトで作ったものなのか一生懸命説明するのでコミュニケーション力や人に説明する力を養うことにつながります。
新しいおもちゃを購入したら古いおもちゃを処分する
子どもが遊ばなくなったり、成長が進んだためにそれ以上期待する知育効果を得られないと感じたりしたおもちゃは出しっぱなしにせず、ひとまず片付けるようにしましょう。
新しいおもちゃを買うタイミングなどで人に譲る、フリマアプリで売る、寄付するなど古いおもちゃを処分するようにすると、おもちゃを一定数から増やさないようにすることができます。
一定期間遊ばなくなったおもちゃは子どもの見えないところにしまい、のちに処分する候補としておきましょう。
ただし、子どもにとっては誰からもらった、誰と遊んだなど想い出が詰まった物なので、処分する際は事前に子どもに確認してから処分することをおすすめします。
まとめ
おもちゃの与え方をしっかり考えないと、忍耐力や集中力など子どもの能力に影響を及ぼす可能性があることをこのページでは紹介しました。
今までなんとなくおもちゃを購入してしまっていた場合、おもちゃを買うタイミングを決めて、おもちゃを買いすぎることのないようにしてみましょう。
この機会に、お部屋にあるおもちゃの棚おろしをして整理してみてはいかがですか?