プレーリーダーとは?仕事の内容・必要な資格・どんな人が向いているのかを解説
今、各地の公園で「プレーパーク」と呼ばれる場所が増えています。
「プレーパークってどんな場所なの?」
「プレーパークにいるプレーリーダーは何をしてくれる人なの?」
「プレーリーダーになるためには資格がいるの?」など、プレーパークの運営に関わるプレーリーダーに興味を持っている人は少なくありません。
このページでは、プレーリーダーの仕事・必要な資質・資格などを解説します。
もくじ
プレーリーダーとは
プレーリーダーは、プレーパークに欠かせない存在です。
まず、プレーパークから解説します。
「プレーパーク」とは、冒険遊び場と呼ばれる場所を指します。ブランコや滑り台などの遊具が設置されている公園ではなく、子どもたちが主体性をもって遊びを創り出すことができる公共施設として、運営されています。
プレーパークは地域活動の一環になっていることから、NPO法人・ボランティアが運営に協力しています。
「プレーリーダー」とは、このようなプレーパークで、子どもたちが活き活きと活動できるような環境づくり・遊びのリーダーシップをとっていく役割を担った人のことをいいます。
子どもと遊ぶだけではなく、親・地域の人との関わりなど子どもたちと大人との橋渡しも役割の1つです。
プレーリーダーの仕事
プレーリーダーの仕事は、以下の3つです。
・子どもが安心・安全に遊べる環境づくり
・子どもとの「ナナメの関係」からの関わり
・ケガやトラブルへの対処
1つずつ見ていきましょう。
子どもが安心・安全に遊べる環境づくり
プレーリーダーの仕事の1つ目は、子どもが安心・安全に遊べる環境づくりです。
プレーパークには遊具が設置されていないため、子どもたちが工夫を重ねてクリエイティブな活動をすることができます。
プレーリーダーの働きかけにより、これまでやったことがないことに挑戦する機会も増えることから、「大丈夫かな」と心配になってしまう子どもが出てきます。
このようなときに、プレーリーダーが率先して子どもたちと一緒に思いっきり遊んだり、挑戦できるようにそっと背中を押してあげたりすることで、子どもたちは安心して一歩踏み出すことができるでしょう。
子どもたちの安心・安全を担保するためには、空間・施設などに常に気を配り整備を進めると同時に、安心・安全の管理にふさわしいプレーリーダーを確保し、運営をしていくことが重要です。
子どもとの「ナナメの関係」からの関わり
プレーリーダーの仕事の2つ目は、子どもとの「ナナメの関係」からの関わりです。
プレーリーダーは、親・学校の先生・地域の人・友達などとは全く違う関係から子どもたちを見守ります。
一人ひとりを客観的に見つめることができる立場であることから、それを「ナナメの関係」と表現します。
子どもとはナナメの関係にあるプレーリーダーは、子どもたちから信頼されやすく相談しやすい人になっていく可能性があります。
そのため、子どもたちが自然と心の内側にあるものを吐き出したり、家庭の悩み・学校の悩みなどを話し始めたりすることがあるかもしれません。
子どもたちは、自分から大人に伝えられないことを、プレーリーダーに託している可能性もあるので、子どもたちの様子を見極めながら、子どもの気持ちを代弁するような役割が期待されます。
ケガやトラブルへの対処
プレーリーダーの仕事の3つ目は、ケガやトラブルへの対処です。
プレーパークでは、これまで挑戦したことがないことにも、子どもたちが挑んでいくこともあるので、ケガやトラブルが起こりやすいという危険性があります。
プレーリーダーは、ケガに対して応急処置ができるよう知識を身に着けています。また、子ども同士のトラブルに対しては、関係性づくりを手伝ったり、楽しい遊びをしかけたりすることで仲良く過ごせるよう工夫をします。
プレーリーダーに必要な資質
プレーリーダーに必要な資質は以下の3つです。
・精神的にタフ
・好奇心旺盛
・臨機応変な対応力
1つずつ見ていきましょう。
精神的にタフ
プレーリーダーに必要な資質の1つ目は、精神的にタフなことです。
プレーリーダーは、子どもだけはなく、親・地域の人など関わる人が多く、子どもや大人の声を聞きながら関係性の橋渡しをすることがあります。
また、子ども同士でうまくやれないことがあったり、親同士の関係性にも介入したりすることが考えられます。
特に子どもは情緒が不安定なことがあります。
プレーリーダーは、子どもの様子を見極めながら、子どもの情緒に流されることなく、冷静な対応をすることが求められます。
そのためには、普段からプレーパークで起こりやすいトラブルなどを想定し、解決策などを用意しておくことが大切です。
好奇心旺盛
プレーリーダーに必要な資質の2つ目は、好奇心旺盛なことです。
プレーリーダーは、遊具のないプレーパークで子どもの好奇心を引き出して、一緒に遊びを創る役割があります。
子どもたちをワクワクさせるためには、「こんなことができる気がするんだけどやってみない?」「ここでこの遊びをしたらすごく楽しそうなんだけどどう?」など、プレーリーダーが本気で楽しもうとする姿を見せていくことが大切です。
大人が目を輝かせている姿に、子どもたちは好奇心を揺さぶられるでしょう。
プレーリーダーは、自分の表情・しぐさ・行動を通して子どもたちに好奇心旺盛に接することが求められます。
臨機応変な対応力
プレーリーダーに必要な資質の3つ目は、臨機応変な対応力です。
プレーパークは子どもが主役の冒険遊び場です。遊び上手であり、まだ、情緒不安定な子どもたちが遊ぶ場面は、刻一刻と変化があります。
先ほどまで仲良く過ごしていた子どもたちが、目を離したすきにケンカになっていたり、楽しくていつも以上に体が動いてしまいケガをしたりするという事故が発生する可能性があります。
プレーリーダーは、子どもたちのケガやトラブルに対して冷静かつ適切に対処します。
そして、子どもたちが遊ぶ導線上に危険が潜んでいないかをあらかじめキャッチしておくことも重要です。
プレーリーダーは、子どもの遊びを引っ張りながらも、ケガ・トラブル時にすぐ頭を切り替えられる臨機応変な対応力が求められます。
プレーリーダーになるために必要な資格はあるのか?
プレーリーダーには、特別な資格は存在しません。
保育士・幼稚園の先生・学校の先生をはじめ、地域に住む人・会社で勤務するビジネスマンなどによるボランティア活動など、幅広い人材がチャレンジしているのが現状です。
ただし、プレーリーダーは、子どもたちを遊びに誘い出して好奇心をくすぐるだけのリーダーシップ、ケガやトラブルへ適切に対処する技術、子どもと大人との架け橋となるためのコミュニケーション力が求められます。
これらは、研修で学ぶことが可能です。
プレーリーダーになりたい人は、プレーリーダーを育成する民間団体がいくつかあるので、ホームページなどから情報をリサーチすることをおすすめします。
まとめ
このページでは、プレーリーダーの仕事・必要な資質・資格などを解説しました。
プレーリーダーは、自分自身が好奇心旺盛なだけではなく、子どもたちの心を開くことをサポートしたり、クリエイティブな遊びをするためのしかけを作ったりすることが好きな人に向いていると言えます。
子どもだけでなく大人との関係性を築きながら、地域に頼られる存在となっていくことが大切です。
プレーリーダーを目指す場合、まずは地域のホームページを見たり、民間団体のホームページを見たりしながら、どの地域で、どの方法でプレーリーダーになるのかを検討することをおすすめします。