子どもが話を聞かない!叱らず聞けるようになる伝え方のコツを7つ紹介
「子どもが話を聞かない!」という悩みは子育てをしていれば多かれ少なかれ経験したことがあるのではないでしょうか。
子どもが話を聞かないのにはいくつか理由があります。この理由を知ることで親の「伝え方」に振り返る点がなかったか確認することができます。
また、叱らずに子どもが話を聞けるようになる「伝え方」のコツを7つこのページでは紹介しています。
子どもが話を聞かないために叱ることに疲れてしまったお母さんやお父さん、このページを参考にしてみてください。
もくじ
子どもが話を聞かない理由
子どもが話を聞かない理由を具体的に4つ紹介します。
・何かに夢中になっていて本当に聞こえていない
・内容が複雑で理解できていない
・理解できているがわざとやっている
・呼びかけイコール叱られると思ってしまっている
それではひとつずつ見ていきましょう。
何かに夢中になっていて本当に聞こえていない
何かに夢中になって集中していると、大人でも人から呼びかけられても気づかないことがあります。
子どもならなおさらで、いくら我慢ができるようになってきても、まだまだ自分の欲求が最優先です。
子どもが自分の世界に入ってしまっている時は、大人が考える以上に声が届いていないと思った方が良さそうです。
内容が複雑で理解できていない
一度にたくさんのことを言われると、言われた情報を処理しきれず、内容を理解できていない可能性があります。
また、大人と比べて語彙数も少ないため、そもそも言われた内容よりも、意味そのものを理解していない場合もあります。
おしゃべり上手な場合、こちらの話も理解できていると思ってしまいがちです。
しかし、理解が追いついていない場合もあるためゆっくりと、わかりやすい言葉で話すことを心がけると良いかもしれません。
理解できているがわざとやっている
言葉の数が増えてくると、話の内容が理解できるようになって助かることも増えてきますが、それと同時に「自我」も強くなってきます。
4歳〜5歳くらいになると、大人の言っていることを理解しているのにもかかわらず、反抗的な態度を取ったり指示に従わないことがあります。
その時の気分によって「やりたいこと」と「やりたくないこと」がはっきりしてくるので、大人の声かけに対して反応しなかったり、言われたことと逆のことをしてしまうのです。
叱ってばかりでうんざりしてしまうこともあるでしょう。
この頃は、赤ちゃん期とはまた違った大変さを感じることがあるかもしれません。
呼びかけ=叱られると思ってしまっている
呼びかけられるといつも叱られている場合、呼びかけに対してわざと反応しないことがあります。
これはなにか叱られたり非難されるだろうと察した子どもがいやだと感じる拒否反応です。
まずは「呼びかけ=怒られる」ではないと子どもに認識させることが大事です。
「こっちに来て」と呼びかけをて、子どもが傍まで来たら「ありがとう」と付け加えると子どもは「呼びかけ=怒られることだけではない」とより実感することができるかもしれません。
大人でも「いつも指摘ばかりしてくる人」の話は進んで聴く気になれないですよね。
そのため呼びかけることイコール叱ることではない、というのを1週間くらい続けてみましょう。
子どもの呼びかけに対する反応が変わってくるかもしれません。
子どもが話を聞かないときの伝え方のコツ
子どもへの伝え方を工夫することで、子どもの「聞く力」が育つようになります。
何度言ってもわかってくれない時やどうしても理解してほしい時ほどガミガミと叱ってしまいがちです。
子どもが親の話を騒音のように聞き流してしまわないためには、どのように伝えたら良いのか具体的に解説します。
いったん手を止める
忙しいと、つい何かしながら子供へ呼びかけることが習慣になっているお母さんも多いでしょう。
しかし、お母さんが何か作業をしながらの話であれば子どもも何かしながら適当に聞いているかもしれません。
子どもにしっかりと伝えたいのであれば、まずは自分の手をいったん止めて子どもに向かって呼びかけをしましょう。
何度も呼びかけたり、一度で話を理解してもらえず同じことを何度も繰り返し言うことは、忙しいお母さんにとって負担になってしまいます。
いったん手を止めてしっかり子どもに伝えることで、一度で子どもが理解できるかもしれませんし、そうすることでお母さんの負担がグッと減ることにも繋がります。
目線を子どもと合わせる
子どもがこちらにしっかりと意識をむけるために、目線を子どもと合わせることも伝え方のコツのひとつです。
子どもがなにかに集中している時は、意識が「お母さんの話を聞く」というモードではないため、いくらこちらが一生懸命話しかけても子どもにはまったく届きません。
子どもに話を伝えたい時は、お母さんの手をいったん止めるのと同じように、子どもと目線をしっかり合わせて子どもの意識がお母さんに向かうようにしましょう。
きちんと視線を合わせ、一方的に話を進めず、要所要所で子どもが話の内容を理解できているか確認しながら話を進めるということを大切にしてみてください。
子どもはお母さんの表情や声のトーンなどを敏感に感じ取っているので大切な話であればあるほど目線を子どもに合わせることが重要です。
具体的な言葉を使って伝える
「ちゃん座りなさい!」とか、「しっかり歩いて!」などと言ってしまいがちですが、子どもにとっては「ちゃんと」や「しっかり」がよくわかっていない場合が多いです。
「椅子の後ろに背中をつけて、背筋をピンと伸ばして座るのよ」や、「お母さんと手をつないで黄色の線からは出ないで歩くのよ」など、具体的な言葉で示してあげる必要があります。
子どもに正確に伝えたい場合は抽象的な言葉を使わず、子どもが理解できる具体的な言葉を使うようにしましょう。
伝えたいことは1つか2つに絞る
子どもに話しをていると、ついつい伝えたいことがいくつも出てきてしまうと思います。
しかし情報が多すぎると理解が追いつかない可能性があるので一回の話で伝えたいことは1つか2つに絞った方が良いです。
語彙が増えてきて、会話がスムーズに行えていたとしても、聞いた情報をそのまま処理できているとは限りません。
いくつも話しても、結局理解できているのは1つか2つなので、最初から絞って話をするようにしましょう。
禁止ではなく理想の姿を伝える
会話が上手になってくる4歳頃からは、「やめて!」と言うことを執拗にやるようになる反抗期に突入してくる子もいます。
これは、言われたことが理解できていないのではなく、まだまだ興味・関心がたくさんのものにある幼児期なので、言われたことと反対のわざと怒られるようなことをしたり、言うことを聞かなかったりしているのです。
「お店の中では走らない!」ではなく、「ゆっくり歩こうね」や、「売り物には触らないで!」ではなく「見るだけにしようね」など、禁止ではなく理想の姿を伝えるようにしましょう。
子どもは禁止されるとやりたくなってしまうものです。
禁止されると逆にやりたくなって反抗的に親の嫌がることをしてしまうため、お母さんが先回りして「こうあって欲しい」という姿を伝えることが重要です。
理由も教える
様々なことに興味・関心が出てくる幼児期には「なぜ?」「どうして?」と理由を知りたがるようになることもあります。
親としては「どうして?」と聞かれると、反抗的な態度に思えてしまいがちですが、これは単純に理由が知りたいだけなのかもしれません。
理由を教えてあげることで子どもの納得感が増すため、その後子どもの心にも残りやすくなります。
親としては少し手間かもしれませんが、伝えたい内容に理由を付け加えることで子どもがすんなり聞いてくれるかもしれません。
脅し文句は使わない
何度言っても伝わらない場合、つい脅し文句を使ってしまいがちですが、脅し文句を使わない方が良い理由が2つあります。
ひとつは何度も使っていると、子どもが脅し文句に慣れてしまうため効果がなくなるということです。
ふたつめは脅し文句を使われても、結局最後はなんとかなった、親がなんとかしてくれたと解決してしまったため、ふつうに伝えただけでは話が伝わらなくなってしまうということです。
こうなってしまうと、伝えたい話を聞いてもらうための土台作りからしなくてはならず、親にとってはイライラする原因となってしまいます。
脅し文句を使って話を聞かせるように仕向けることはやめておきましょう。
子どもが話を聞かない時の雰囲気作りのコツ
子どもが話を聞かない時の雰囲気作りのコツを2つ紹介します。
・まずは子どもの話を「聴く」
・なるべく騒がしくない場所を選ぶ
それではひとつずつ見ていきましょう。
まずは子どもの話を「聴く」
子どもに話を聞いて欲しいのに、親が話を聞くと言うのは不思議だと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、自分の話を聴いてくれない親の話を子どもが聴く気持ちになれるでしょうか?
よく「聞く」「聴く」「訊く」の違いで説明されることですが、「聞く」は音として感じ取ること、「訊く」は相手に質問して答えを求めることです。
親御さんが子どもに求めるのは「聴く」ですよね。
子どもの話をよく聴いてあげることで、子どもは自分に注目してもらえた、自分を認めてもらえたと思うことができます。
忙しい時間帯にしっかり聴いてあげることができなくても、食事の時間やお風呂の時間など、親子タイムを活用して子どもの話を良く「聴いて」あげましょう。
また、注意すべき点は子どもの話を乗っ取らないことです。
親御さんにとっては退屈な話や興味のない話もあるかもしれませんが、そこで話を乗っ取ってしまうと子どもにとっては会話が遮断されたと感じてしまいます。
「聞く」でも「訊く」でもなく、しっかりと耳を傾けて「聴く」ようにしてみてください。
なるべく騒がしくない場所を選ぶ
集中して話を聞かせるには周りが騒がしくない場所を選ぶことも重要です。
家の中であればテレビやゲームは消してから話し始めましょう。
外出先であれば、周りのお友達とは少し離れた場所で子どもの意識が別のところへ向かない場所へ移動し、子どもと目線を合わせて話をするようにします。
どうしても騒がしい場所から離れられない場合は、子どもとしっかり目線を合わせて、耳元で子どもに聞こえるように伝えましょう。
その際子どもに伝わっているか確認をするとより良いです。
まとめ
子どもに話を聞いて欲しい時は、親の伝え方にも工夫がいることをこのページでは紹介しました。
一度で子どもが聞いてくれるようになると、子どもを叱る回数もグッと減るのでお母さんの精神的な負担も軽減されると思います。
親の伝えたいことがしっかりと伝わると子どもの行動や発言が変わってきます。
子どもが話を聞かないと不安になってしまうこともあると思いますが、その子の年齢や発達段階に合わせた「伝え方」を大切にしながら親子のコミュニケーションを充実させていきましょう。