指しゃぶりをやめさせる効果的な方法を6つ紹介!やらない方が良い逆効果な方法も
赤ちゃんの指しゃぶりは生理的なもので、お腹の中にいる時からおっぱいを飲む練習として始まっています。
しかし、成長とともに指しゃぶりを続けていると歯並びへの影響があったり、衛生面で気になったりして、やめさせ方に悩むママやパパが多くいらっしゃいます。
このページでは、指しゃぶりをやめさせる効果的な方法や、何歳くらいまでにやめさせたほうがよいのか、また、指しゃぶりをやめさせる時に逆効果になってしまう方法をご紹介します。
もくじ
指しゃぶりをやめさせる効果的な方法6つ
子どもの指しゃぶりは、3歳までは心配しなくて良いと言われています。
しかし、3歳を過ぎても指しゃぶりがやめられない場合はどのようにやめさせたら良いのでしょうか?
効果的な方法を6つ紹介します。
・手や指を使った遊びをする
・子どもの生活リズムを整えてみる
・スキンシップを多くとる
・寝る前に絵本を読む
・指に絆創膏や塗り薬を塗ってみる
・楽しく卒業できるような工夫をする
1つずつ、見ていきましょう。
手や指を使った遊びをする
日中指しゃぶりをしている場合は、手や指を使う遊びを積極的に取り入れてみてください。
特にブロックや積み木、パズルや折り紙は指先を鍛える遊びとしても有効なのでおすすめです。
「しりとり」や「歌をうたう」など、指をくわえたままではできない遊びをするのも有効です。
子どもの生活リズムを整えてみる
退屈している時に子どもが指しゃぶりをすることがあります。
その場合は、食事・運動・お昼寝・おやつ・室内遊びなど、子どもの生活リズムを整え、退屈な時間をなくすようにしてみましょう。
お母さんが忙し過ぎてかまってあげられない時の指しゃぶりは、退屈している可能性があります。
お母さんが遊んであげられない時は夢中になって一人遊びができるおもちゃを用意しておくのも良いかもしれません。
スキンシップを多くとる
指しゃぶりが癖になっているなと感じた場合は、手を握ったり、さすってみたり、手や指を使った遊びをしてみるなど試してみてください。
スキンシップを増やしたり指先を使った遊びがあることを教えてあげると指をしゃぶる癖がなくなるかもしれません。
寝る前に絵本を読む
眠くなると指をしゃぶってしまう子には、寝る前に手を繋ぎながら絵本を読むとよいかもしれません。
絵本に夢中になっている間は、指しゃぶりすることを忘れてしまうこともあります。
子どもがなかなか寝てくれないと、親もイライラしてきてしまうかもしれませんが、親のイライラは子どもに伝わり不安な気持ちにさせてしまいます。
寝かしつけの時は、余裕をもってゆったりした気持ちでするように心がけましょう。
指に絆創膏や塗り薬を塗ってみる
指をしゃぶりにくくする方法として、指に絆創膏をまく方法や、塗り薬を塗る方法があります。
指しゃぶりが癖になっている場合は、指に巻かれた絆創膏を見ると指しゃぶりしてはいけなかったことを思い出し、自らやめるようになるかもしれません。
また、市販されている指しゃぶり防止用のマニキュアは、塗って完全に乾いた状態から数日効果があるとされています。
しかし、精神面で不安がある子どもの場合は、ただ癖になっているのとは異なります。
対処療法としてこのような方法を試すのではなく、十分にスキンシップをとるなど心のケアをする必要があります。
指しゃぶりを防止するグッズを使う際は、子どもが指しゃぶりをやめることに前向きになっている時に取り入れるようにしましょう。
楽しく卒業できるような工夫をする
やめさせようと躍起になって怒ったり、嫌味を言ったりすることは、逆効果になるので絶対にやめましょう。
今日できても次の日にはできないこともあるので、指しゃぶりをやめさせるのには時間がかかるということを肝に銘じておいてください。
子どもが楽しく取り組める工夫をすると早く指しゃぶりをやめられるかもしれません。
たとえば、「ご褒美シール」などを用意して、指しゃぶりをしなかった時は、シールを貼って、シール帳がいっぱいになったらご褒美(お菓子やおもちゃなど)を買ってもらえるなどです。
指しゃぶりをする理由とやめられない原因6つ
子どもが指しゃぶりをする理由やなかなかやめられない原因を6つ紹介します。
・眠い
・退屈している
・安心するから
・癖になっている
・歯がかゆい
・メンタル面での影響も
1つずつ、見ていきましょう。
眠い
朝起きてすぐやお昼ごはんのあと、夕方や夜寝る前など、眠い場合は、指しゃぶりを始める子がいます。
入眠の導入儀式としておこなっている場合、3歳くらいまでは特に問題はありません。
退屈している
お母さんやお父さんが忙し過ぎて子どもの相手をしてあげられない時、退屈しているため、指しゃぶりをしてしまう子もいます。
子どもが暇を持て余さないようにするには、先述したように子どもの生活リズムを見直してみましょう。
外遊びの時間を少し増やして体力を使うとママやパパが忙しい時間帯にお昼寝をしてくれるようになり、退屈さからくる指しゃぶりがなくなるかもしれません。
安心するから
成長すると子どもながらにストレスを感じることもあり、安心するから指しゃぶりをする子どももいます。
お母さんのおっぱいを吸っていた時に安心感を得ていたように、指を口に入れることで安心を得ようとしている可能性があります。
癖になっている
大きくなってくると自然と指しゃぶりをやめられる場合もありますが、一度指をしゃぶるとそれが癖になってなかなかやめられない場合もあります。
歯がかゆい
歯が生えてくる過程で歯がかゆいと感じ、歯茎を押さえつけたり、くわえた指をそのまましゃぶる子もいます。
成長に伴うものなので、一時的にしているようであれば特に気にする必要はありません。
メンタル面での影響も
赤ちゃんの頃の指しゃぶりは、遊んでいたり安心感を得るための場合が多いです。
しかし、大きくなっても指しゃぶりをやめられない場合は、メンタル面での影響も考える必要があります。
精神面が不安定になっている場合もあるため、子どもをよく観察する必要があるかもしれません。
たとえば、幼稚園や保育園に入園して環境が大きく変わったとか、兄弟が生まれたことで家族構成が変わったなど、子どもが精神的に不安定になる要素がなかったか確認してみてください。
このような場合は、無理矢理指しゃぶりをやめさせることは逆効果となる可能性があります。
子どものコンディションが落ち着くまでは無理にやめさせず、様子をみるようにしましょう。
指しゃぶりによって起こるデメリット
3歳までの指しゃぶりは、見守っていれば良いと言われますが、指しゃぶりによって起こるデメリットも気になるものです。
・衛生面での心配
・指に吸いだこができる
・歯並びへの影響
1つずつ、見ていきましょう。
衛生面での心配
子どもはなんでも手で触ります。
それを口に入れてしまうとなると、病気など衛生面での心配があると思います。
しかし、指しゃぶりをしているからといって神経質に手を消毒したり、頻繁に手洗いをする必要はないと言われています。
外から家に帰って来た時、食事の前やトイレの後などにしっかり石鹸を使って手洗いをすれば十分効果があるそうです。
よだれや唾などが気になる場合は、ウェットティッシュでやさしく拭き取るなどしてください。
また、口の中を傷つけないように、爪は短く切っておくほうがよいでしょう。
指に吸いだこができる
「指しゃぶり」といってもただ指をくわえているだけのものから母乳を吸う時のように強く指をしゃぶっている場合もあります。
その場合は、指に「吸いだこ」ができてしまう可能性もあります。
指に吸いだこができて、炎症や化膿をおこしている場合は、早急に対処が必要なので、かかりつけのお医者さんに相談してください。
歯並びへの影響
指しゃぶりが長く続くと、噛み合わせが悪くなったり、上の歯が前に押し出されるいわゆる「出っ歯」になったりと、歯並びへ影響が出てしまいます。
歯並びがわるくなると、食べ物を前歯でうまく噛めなくなってしまい咀嚼が難しくなることや、滑舌が悪くなったり、口をポカンとあけたまま口呼吸をすることに繋がったりします。
指しゃぶりをやめさせるのに逆効果な方法
指しゃぶりをやめさせるのに逆効果な方法を紹介します。
・否定的な声掛け
・無理やり指を引き抜く
・指にワサビやカラシなどを塗る
1つずつ、見ていきましょう。
否定的な声掛け
指しゃぶりをやめさせたくて「やめなさい」と怒鳴ったり、「汚いよ」などの否定的な声掛けは、指しゃぶりをやめさせるのには逆効果です。
反発して余計に指しゃぶりがやめられなくなったり、ストレスから爪噛みに移行してしまうこともあるようなので、否定的な声がけをするのはやめましょう。
無理やり指を引き抜く
無理やり指を引き抜く方法も、機嫌が悪くなるなど良い影響は及ぼさないため、やめましょう。
特に入眠時など、指しゃぶりをすることで安心を得たり入眠導入となっている場合は、うまく寝付けなくなってしまうかもしれません。
また、指を引き抜くことが面白くなってしまってふざけてやめない場合もあるので、指を無理やり引き抜く方法はやめておきましょう。
指にワサビやカラシなどを塗る
昔から指しゃぶりをやめさせるために「指にワサビやカラシを塗る」というのを聞いたことがあるかもしれませんが、指にワサビやカラシなどを塗る方法は、絶対にやめてください。
皮膚に炎症を起こす可能性もありますし、万が一目に入った場合大変危険です。
まとめ
子どもの指しゃぶりは、厚生労働省の調査によると3歳までは問題なく気にする必要もなさそうです。
しかし、5歳を過ぎてもやめられず、なおかつその頻度や程度が「癖」以上のものであれば、子どもが何かしら精神面で不安を抱えている可能性もあります。
専門機関へ紹介してもらえるため、気になる場合はかかりつけのお医者さんに相談してみてください。
出典:一般小児科医のための子どもの心の診療テキスト|厚生労働省