算数の教え方のコツとは?苦手にならないためのポイントを解説
子どもが数に興味を示さなかったり、算数の問題を解くのに苦労しているのを見たりすると、「将来、算数嫌いになって苦労しないだろうか」と心配になることはありませんか?
実際に、小学校に入学し学年が上がるにつれて、算数に苦手意識を持つ子どもは増えます。
一度つまづくと、挽回するのが難しいイメージもあるので、「算数の教え方のコツを知りたい!」と考えている方も多いでしょう。
そこでこのページでは、算数の教え方のコツ・教え方が参考になるおすすめ本・算数を教えるのに適したおもちゃなどについて、詳しくご紹介していきます。
もくじ
算数が苦手になる子どもへの教え方とは?
そもそも、算数が苦手になる子どもへの教え方とはどういったものなのでしょうか。
・責める言葉を使ってしまう
・学習ペースが合っていない
・指導が一方通行
1つずつ、見ていきましょう。
責める言葉を使ってしまう
算数が苦手になる子どもへの教え方の1つ目は、責める言葉を使ってしまうことです。
子どもに対し「こんなのもできないの?」「これはできて当然」などの言葉を使うと、子どもの自尊心を傷つけ、学習意欲を奪ってしまう可能性があります。
また、こういった状況では子どもがリラックスした環境で学ぶことができなくなり、算数に対してネガティブな感情を持ってしまうかもしれません。
算数の問題でミスをしたり理解できなかったりしても、ポジティブな言葉がけやサポートによって、子どもが自信を持って学び、成長を手助けできるような環境を作ることが重要です。
学習ペースが合っていない
算数が苦手になる子どもへの教え方の2つ目は、学習ペースが合っていないことです。
算数の学習ペースが合っていなかったり、理解できていないのに進んでしまったりすると、子どもはストレスや不安を感じます。さらに理解できない状況が続くと、十分に集中力を保てなくなり、学習がスムーズに進みません。
また、そのことに保護者が不安を感じると、「なぜ分からないの?」などの責める言葉を子どもにかけてしまうことにつながるかもしれません。
子どもそれぞれのペースに合わせて学習を進めることが、算数に苦手意識を持たずに自信を持って学び続けられる秘訣です。
指導が一方通行
算数が苦手になる子どもへの教え方の3つ目は、指導が一方通行であることです。
一斉授業のように指導が一方通行だと、子どもは自分の考えや理解状況を伝える機会を持てません。そのような環境では、子どもは「算数はおもしろくない、日常生活に関係ない」などと感じるようになり、積極的に学習できなくなります。
また、先生や保護者が子どもの理解度を把握するのも難しくなるため、子どもの学習ペースをつかみにくくなります。
子どもが自分の意見や考えを表現でき、自らが主体的に学べる環境を維持することで、算数スキルだけでなく、自己表現力や問題解決能力をも身につけることができるようになります。
算数の教え方のコツは?
次に、算数の教え方のコツを具体的に見ていきましょう。ここでは、幼児向け・小学生向けといった成長段階に分けてご紹介します。
【幼児向け】算数の教え方のコツ
幼児向けの算数の教え方のコツは、以下の3つが挙げられます。
・遊びに「数」の要素を取り入れる
・手を使って学ぶ
・おもちゃ・アプリ・プリントなどを活用する
それぞれを見ていきましょう。
遊びに「数」の要素を取り入れる
幼児向けの算数の教え方のコツの1つ目は、遊びに「数」の要素を取り入れることです。
まだ「数」への認識力が低い幼児に対しては、日常生活や遊びに「数」の要素を取り入れることで、自然と「数」を身近に感じられるようにすることが重要です。
幼児期の子どもは、さまざまなことを遊びを通じて学ぶため、楽しさと興味がある遊びの中で「数」を学ぶことは、より効果的と言えます。
また、楽しい遊びの中では自発的に「数」に興味を持つようになるため、集中して取り組むことができるでしょう。
手を使って学ぶ
幼児向けの算数の教え方のコツの2つ目は、手を使って学ぶことです。
幼児期の子どもは、身体的な体験によって脳が刺激されて記憶が定着するため、手を使うことで物事をより深く学ぶことができます。
つまり、積み木やブロックなどで、手を使って数を数えたり形を作ったりすることで、数字や数量の概念がより理解しやすくなります。
手を使って遊びながら学ぶことは、集中力をアップさせるのにも役立つでしょう。
おもちゃ・アプリ・プリントなどを活用する
幼児向けの算数の教え方のコツの3つ目は、おもちゃ・アプリ・プリントなどを活用することです。
おもちゃ・アプリ・プリントなどを活用することで、抽象的な数の概念を、具体的な物やイメージを通じて視覚的に理解することができます。
また、手を使って物事を操作する動作が必要なので、手の動きと脳の活動が連携し、より深い学びができるようになります。
カラフルで子どもの興味をひくおもちゃ・アプリ・プリントなどの魅力的な学習ツールは、さまざまな種類があります。その子どもの興味に合わせて選ぶことで、学習意欲をより高めることもできるでしょう。
【小学生向け】算数の教え方のコツ
小学生向けの算数の教え方のコツは、以下の3つが挙げられます。
・つまづいている部分を理解する
・ゲームを活用するなど楽しく学べる環境を作る
・苦手意識をうえつけない
それぞれを見ていきましょう。
つまづいている部分を理解する
小学生向けの算数の教え方のコツの1つ目は、つまづいている部分を理解することです。
算数は基本の理解があれば、より複雑な問題に対応しやすくなる教科です。
一方で、一度つまづいてしまうと、どんどん理解が追いつかなくなってしまうとも言えます。
「問題が解けない」「内容が理解できない」といった状況であれば、復習しながらどこでつまづいているのかをしっかりと探り、少しずつステップアップしていくことが重要です。
ゲームを活用するなど楽しく学べる環境を作る
小学生向けの算数の教え方のコツの2つ目は、ゲームを活用するなど楽しく学べる環境を作ることです。
ゲームなどの子どもが好きなツールを活用すると、楽しさと学習が結びつくため、積極的に算数を学べるようになります。
また、ゲームをプレイすると自然に集中力を維持できるため、子どもの記憶に定着しやすくなるとも言えます。
パズル・プログラミングなどのデジタルゲームのほか、ボードゲームやカードゲームなどを活用するのも良いでしょう。
苦手意識をうえつけない
小学生向けの算数の教え方のコツの3つ目は、苦手意識をうえつけないことです。
ミスを追求したり叱ったりすることで、子どもが算数に苦手意識を持ってしまうと、自信をなくし、学習意欲が低下してしまいます。
ミスに対しては決して叱らずに、「計算間違い」なのか「考え方が違う」のかを子どもとしっかりと共有することが重要です。
算数の学習が楽しく続けられれば、子どもは算数に興味を持ち続けることができます。つまづくことはあっても、気長に付き合いながら、リラックスして学習できるようサポートすることを心がけましょう。
算数の教え方が参考になるおすすめ本3選
次に、算数の教え方について参考にしたい以下のおすすめ本3選をご紹介します。
・おうちで完全マスター! 「算数の教え方」がわかる本
・小学算数の解きかたが1冊でしっかりわかる本
・算数嫌いな子が好きになる本 小学校6年分のつまずきと教え方がわかる
それぞれを、見ていきましょう。
おうちで完全マスター! 「算数の教え方」がわかる本
算数の教え方が参考になるおすすめ本の1冊目は、『おうちで完全マスター! 「算数の教え方」がわかる本』です。
小学生の保護者向けに、どのように算数を教えればいいのかを分かりやすく解説しています。
小学校の算数学習の中で、子どもがつまずきやすい部分を、図やイラストを使って学年別に紹介しています。子どもと一緒に読むのもおすすめです。
小学算数の解きかたが1冊でしっかりわかる本
算数の教え方が参考になるおすすめ本の2冊目は、『小学算数の解きかたが1冊でしっかりわかる本』です。
子どもが一番理解しやすい解き方、ケアレスミスをなくすコツ、検算の方法などの知っておきたいポイントが満載の一冊です。
2020年度からの新学習指導要領にも準拠しており、小学校算数の基礎から応用までが網羅されています。
算数嫌いな子が好きになる本 小学校6年分のつまずきと教え方がわかる
算数の教え方が参考になるおすすめ本の3冊目は、『算数嫌いな子が好きになる本 小学校6年分のつまずきと教え方がわかる』です。
学年・単元ごとにつまずきやすいポイントをピックアップしながら、 どのように解決していけばいいのかが分かりやすく解説されています。
私塾「花まる学習会」運営会社の常務取締役の著書です。
算数に適した教え方ができる!おすすめおもちゃ5選
最後に、算数に適した教え方ができる!おすすめおもちゃ5選をご紹介します。
サメに気をつけて!はじめての暗算ゲーム
サメに気をつけて!はじめての暗算ゲームは、海の生き物のイラストが描かれたカードをめくって、10になる組み合わせを見つけます。
その他にもレベルに合わせてさまざまな遊び方ができますが、100枚のカードを使って遊んでいるうちに、自然と数や計算を学ぶことができます。
たし算・ひき算・かけ算の暗算の練習にもなるでしょう。
<サメに気をつけて!はじめての暗算ゲームの特徴>
・100枚のカードを使った算数ゲーム
・自然と暗算力がアップ
・段階的なレベルで6つの遊び方ができる
暗算力を育む ジャングルで算数すごろく
暗算力を育む ジャングルで算数すごろくは、計算しながらコマを進めるすごろくゲームです。
3つのサイコロを振って出た目で計算式を作り、答えの数だけコマを進め、最初にゴールしたプレイヤーが勝利です。エンドレスループなどのスペシャルルールを加えて、ゲームをさらに盛り上げることができます。
たし算・ひき算の暗算力アップだけでなく、偶数・奇数の概念も学べるすごろくです。
<暗算力を育む ジャングルで算数すごろく>
・3つのレベルで遊べるすごろくゲーム
・カタツムリ・トンボ・カエル・ワニのコマがユニーク
・保護者ガイド付きで遊び方の幅が広がる
マスリンクキューブ 初めての算数セット
マスリンクキューブ 初めての算数セットは、イギリスの子ども向け番組「ナンバーブロックス」の算数セットです。
ユニークでカラフルなキャラクターのブロックとカードが付属されており、何種類もの遊び方で、数や計算の概念を学べます。
四則演算だけでなく、面積・体積などの概念まで理解できる算数セットで、年齢や理解度に合わせて長く使えます。
<マスリンクキューブ 初めての算数セットの特徴>
・イギリスの人気番組「ナンバーブロックス」の算数セット
・様々な問題にチャレンジできる100個のキューブ型ブロック
・公式サイトで追加ダウンロードできるアクティビティカード
コーンジラ
コーンジラは、数の大小が自然と身につくアイスクリームピースを使ったゲームです。
「1」と書かれたスタートコーンに、それより大きな数字が書かれたアイスクリームピースを10個積み上げ、早く大きなアイスクリームを作ることを目指します。
積み上げられなかったアイスクリームピースは裏返して戻すので、欲しいピースの場所は覚えておく必要があります。記憶力を鍛えながら、数の大小が学べるでしょう。
<コーンジラの特徴>
・アイスクリームを積み上げる数字ゲーム
・48枚のカラフルなアイスクリームピース入り
・数の学び始めの子どもにピッタリ
てんとう虫で10のたし算ゲーム
てんとう虫で10のたし算ゲームは、裏返した丸い数字カードの中から、手持ちのてんとう虫のボード上の数字とあわせて10になる数字を見つけるゲームです。
数の認識力と、瞬時に計算する暗算力を楽しく鍛えることができます。
たし算の学習を始めていない子どもでも、10までの数字の基礎概念があっという間に身に付けられるでしょう。
<てんとう虫で10のたし算ゲームの特徴>
・キュートなてんとう虫の算数ゲーム
・72枚の数字カード付き
・あわせて10になるたし算を学べる
まとめ
このページでは、算数の教え方のコツ・教え方が参考になるおすすめ本・算数を教えるのに適したおもちゃなどについて、詳しくご紹介しました。
算数は、子どもによってはつまずくことの多い教科と言えます。
さらに、子どもが自信をなくしてしまうような教え方をすることで、苦手意識が定着してしまい、なかなか興味を持てない状況になってしまうこともあります。
現在は、さまざまな学習ツールもあります。子どもの興味に合わせて取り入れることで、子どもが主体的に楽しく学習できる環境を作ることが重要です。